Study Lounge Eitetsukwai

やればできる子はやってもできない子よりある意味たちが悪いという話

やればできる子というのは、つまりやってないからできない子のことではないのでしょうか

ものは言いようですな。

「やればできる」というと、まるでできる子みたいな錯覚をしてしまう都合のいい表現だなぁと思います。やってないからできないのに、やればできるんだから今はやらないでおこうと思ってしまうものなんですよね。だから、やればできる子は、これからもやらない可能性が高いんだと思います。

 やればできる子は、自分がたとえビリになっても危機感はないのではないかと。彼らはやればできるから。たいてい、やらないままできないままになるのです。

 やればできる子は、やってもできない子よりもある意味厄介なのですよ。

 やってもできない子は、正味やっていないことが多いので、本気でやらせるとどんどん伸びていくことがあります。そして、やってもできない人は、やり方を間違っている可能性もあります。たとえば、やるべき順番を間違っているとか。ある程度易しい長文から始めるべきなのに、知らない単語がいっぱい並んでいる長文をひたすら辞書を引いて読んだり。辞書を引くのは大事だけど、辞書を引く時間はもったいないです。1行に未知の単語が3つも4つもあるのに辞書を引いて読んでいては、最後までたどり着けません。先に単語をある程度覚えてから、あるいはレベルを落とした方がいいです。

 また、学校の宿題だからとレベルの合わないものを徹夜でやるぐらいなら、さっさと切り上げて答え合わせをして、寝てしまった方が翌日のためになると思いますよ。学校はすべての生徒のレベルに合ったものを宿題にすることはできませんから。

 それから、とにかく遅いのです。暗記なのに、すぐに思い出せないのを時間をかけてだらだら考えるぐらいなら答えを見て早く覚えようね。そもそも、インプットしてないのにアウトプットしようとするのは、まったく時間の無駄。まず覚えることからやったらいいと思います。

 でも、やたら時間をかけると、やっている気にはなりますよね。しなくていいことに時間を取られている場合もありますので、それは本当に必要なことなのか考えたほうがいいと思います。ノートを綺麗にとるのに一所懸命になりすぎて、授業が全然頭に入らないとか。すぐに板書が消されて「あー、あとでノート見せて」って隣の人に言うという、それは過去の私ですね。なんであんな無駄なことやってたんだろうって。

 やってもできない子は、やり方を変えればできるようになる可能性が高いのです。少なくとも、「できませんから」っていう現状を把握できていることは素晴らしい。現状から目を背けると、目標が達成できなくなるのですが、人間、そんなに強くないですから、テストの結果が悪いと闇に葬り去ってしまいたいものです。気持ちはわかります。しかし、そこからどうやって立て直すか分析しないといけません。塾の先生には、さっさと悪い答案を見せて次の一手を考える方がいいと思います。

 とにかく、問題を解いて、丸バツをつけただけとか、質問しただけとか、書いただけとか。とりあえず、席についただけとかの人々は、理解して覚えるまでやったら結構できるようになると思います。

 でも、一番目につくのは、やり方の前に学習時間がとても少ない場合が多いです。勉強をする習慣がないのです。

 以前、まったく家で勉強しない生徒さんがいまして、本当に宿題を出しても、まあしてこないわけです。そこで、1週間「家に帰ったら5分間勉強はしなくていいから机の前で椅子に座ってテキストを広げるだけ」という宿題を出してみました。問題は解いてもいいし、解かなくてもいい。でも、5分間は座っておかないといけない、と。すると、やはり本人も退屈だったのか、5分間座るだけの宿題だったのに、期待以上の宿題をしてきていました。

 なんと、その後3ヶ月ぐらいで定期テストでクラス順位2位になっていました。それまで、まったく見せてくれなかったテストの結果を頼みもしないのにすぐに持ってきてくれましたし。やっぱり、そういうことがあると嬉しくて勉強するようになるんですよね。

 わかりやすいでしょう。

 みんな誤解してるようですけど、できる人はやってるからできるというのもありますけど、ほとんどの場合できるからやっているんだと思います。

 やってもできない子で、特定の分野に障害がある方もまれにいらっしゃるので、それは専門家に相談された方がいいと思います。

 で、やればできる子は、そろそろやってもらっていいっすか。私は、やればできる子の頑張りにすごく期待してるんだけど。 

※ブログ村に参加しています。クリックしてくださると励みになります。

↓  ↓  ↓  ↓  ↓