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NHKにフラメンコ・ギター

 「NHKをぶっ壊す!」と言って物議を醸している「NHKから国民を守る党」党首、立花孝志氏ですが、最近ではまたマツコ・デラックス氏の「一体これから何をしてくれるかで判断しないと、今のままだと単なる気持ち悪い人たちだから」という発言に対し、マツコ氏の出演する放送局におしかけて出待ちをするという形で応戦しました。賛否両論ありますが、「NHKの受信料徴収」に関しては、納得いかないところも多く、それに関しては立花氏の意見は筋が通っていると思われます。しかし、マツコ氏の「これから何をしてくれるかで判断しないと」というのは忘れてはいけないことですね。「NHKのスクランブル化以外の政策」が見えないからです。宗教じみているというマツコ氏の発言も、その聴衆の扇動の仕方がまさに宗教のそれっぽいということなのでしょう。「自民党をぶっ壊す」と言って人気を集めた小泉純一郎元総理のいわゆる「郵政選挙」が思い出されます。良し悪しはともかく、今日はその話ではないんです。前振り長いけど。今日は、「N国党」と同じようなことを言っていた科学の先生がいらっしゃったなぁというのを思い出したので、先生はお元気かなぁと思ってこれを書いています。

毒舌教授

 もう退職なさった先生なのですけど、とても風変わりな先生が昔いらっしゃいました。当時はコンプライアンス的に自由な発言をしてもかなり許される時代だったので、過激な発言を自由気ままになさっていて、大学ですのでアンチは履修しないけど、それでも大変人気がありました。私は、面白かったので履修していたのですけどね。さんざん毒をお吐きになるので近寄りがたく、私が授業で聞いたことを面白おかしく伝えるのを履修していない友達は毎回聞くのを楽しみにするぐらいでした。先生はフラメンコ・ギターを習い始めたのだと言って研究室でギターを披露してくださったこともあったのですが、ギターのことを熱く語っていらっしゃった時のこと、「うちにNHKの受信料の徴収員が来たらカミさんが俺を呼びに来るんだ」という話をしていらっしゃいました。

NHKにフラメンコ・ギター

 それで、その先生はNHKの人が受信料を徴収に来るとなんだかんだ言って支払いを拒否していらっしゃったようなのです。ある日、いつものように奥様から呼ばれ、いつものように追い返すために、とにかく払わないの一点張り。さらに、頭の回転が速く、口が達者で毒舌の先生にまくし立てられた挙句、かわいそうな徴収員は先生のフラメンコ・ギターを聴かされる羽目に。

「せっかく来てくれたんだから、まあ聴いていってくれや」って(笑)。デロデロデロリー…カカンカーン(←ギターの縁を叩く)ですよ。もう、興味なかったら苦行以外の何物でもないですね(笑)。そして、気持ちよくギターを披露した後の先生の一言。

「おまえ、俺のギターを聴いたんだから、金払え」

さすがに、徴収に来た人もびっくりしたのではないかと思います。ときどき、徴収員さんの中にはとても横柄で不快な気分にさせる人もいますが、上には上がいるものです(笑)。

「お前らがやっていることはこういうことだ。勝手に電波流しといて金払えって。悔しかったらケーブルにしろ」と。

 こうして、その日はお引き取りいただいたということでした。NHKがやっていることは、先生いわくそういうことなのです。小中学生のみなさんには、わかりやすかったでしょうか。先生は、今もお元気でまだ毒を吐きながらギターを弾いていらっしゃるんでしょうかねぇ。

 本日は、教授と呼ばれる“勝手おじさん”のお話でした。