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脳髄は物を考える処に非ず

英検1級の『文で覚える英単語』を読んで考えたこと

 「脳髄は物を考える処に非ず」というのは、夢野久作の『ドグラ・マグラ』の一節ですが、今日は我々がなぜ脂肪分の多いジャンクフードなどを好んで食べるのかについて書かれたトピックを見て「なるほど」と思ったことをメモしておきます。語学系のテストで、長文がいくつもあるととても面倒だと思うのですが、大学入試の問題や模試の問題などはとてもよく厳選されていて面白い記事の抜粋があります。英検もそうです。『文単』は、単語帳の一種なので、とても短い英文がいくつもあるわけですが、1ページにも満たない短い文の中に、興味深いことも書かれています。ただ、覚えるだけじゃなくて文章が楽しめるのはとてもいいと思います。あまり、文章で単語を覚えるのは効率がいいのかどうかはわかりませんが、たくさんの単語を素早く何度も繰り返して覚えるのと同時に文章でも確認するのは記憶に定着しやすいと思います。このトピックは「環境・食料」カテゴリーの中にありました。

 ここで書かれていたのは、脂肪が多い食べ物の誘惑に屈してしまうのは、我々の体内に「第二の脳」が存在するからということでした。「第二の脳」とはもちろん腸のことです。「腸神経系(Enteric Nervous System)は脳の1/1000の数のニューロンから成っているのに脳とは関係なく強力なメッセージを私たちに送る」「胃腸(gut)は脳のいかなる抑制とも関係なく活動できる」というコロンビア大学のマイケル・ガーション教授の言葉が引用されています。

 悲しいときにやけ食いをするのはよく聞く話ですが、脂肪分を多く含む食事はセロトニンの分泌を促すからで、ようするにそのセロトニンが悲しみを軽減するということなのです。なるほど、ストレスが溜まったときに脂肪の多い食事をとるとストレスが軽減されるということだったのかとちょっと納得してしまいました。

 知らず識らずのうちについ食べすぎてしまって、明日から気をつけようなどと毎日反省するわけですけども、甘いものと脂肪はやめられません。頭ではわかっていても、体内でこういうことが起こっていたから脂肪がやめられなかったんですね。