電子辞書どっちがいいのか問題について語ろう

今日は、定期的に浮上する紙辞書、電子辞書どっちがいいのか問題について

結論から言うと、どっちも使うべきだと私は思います

高校では、電子辞書を持っていくのが一般的のようですが、小中学生ではまだまだ電子辞書の使用が禁止になっている学校も多いと思います。英作文でも「紙の辞書は将来使われなくなると思いますか」「紙の辞書と電子辞書のどちらがいいと思いますか」のようなトピックをよく見かけます。個人的には使い分ければいいのだと思うんですけど。では電子辞書禁止の学校に通われているみなさんは、どうすればいいか。

「学校では紙辞書を使い、家では電子辞書を使う」

もう、何なら辞書じゃなくてスマホでもいいのではないかと思うんですけど、スマホの使用の方がもっと禁止されていると思うので、家でも学習中はスマホではなく電子辞書を使っていくのがよいかと思います。スマホは辞書以外の機能が充実し過ぎていて、受験が差し迫っている高校生に比べて小中の生徒さんたちには誘惑が多すぎるのでお薦めしません

「しかし、なぜ学校では紙辞書を推奨しているのか、あるいは電子辞書の使用を禁止しているのか」

いくつか理由はあると思うんですけど、先生自身が電子辞書のことをあまり知らないということなんじゃないかと思います。先生の中には、個人的に使ってもいいと思っている方もいらっしゃると思うんです。でも、今まで使わないという決まりだからあえて変える必要はないかなと思われているのかもしれませんね。絶対に紙の辞書という人は、紙の辞書のメリットにしか目が行っていないのかもしれませんし、そこを説得するのは難しいです。では、なぜ電子辞書も使った方がいいのか。

電子辞書のメリット

・検索が速い

・綴りなどの曖昧な言葉も調べられる

・数十冊分のデータが収録可能(さらにコンテンツを追加できる)

かさばらない

音声が聞ける

・図や画像も確認できる

など、他にも便利な機能がたくさんあります。しかし、中高生に電子辞書をお薦めする最大の理由は、検索速度の速さにあります。って、電子辞書をお薦めしている側に回った感じの書き方になりましたが、紙の辞書がいけないのではなく、電子辞書のメリットはその検索速度の速さ携帯性、特に英語は音声確認ができることなど、メリットの方が多いからです。なぜ速さなのかというと、受験までに与えられた時間が限られているからです。紙の辞書の方がすぐれた部分もあるので、家で引き慣れていた方がいいのですが、それでも電子辞書も使った方がいいと私は個人的に思っています。

アクセスに時間がかかると人はやらなくなってしまう

なぜ、「時間がかかる」とか「かさばる」ことがよくないかというと、人はある動作にたどり着くまでに時間がかかってしまうとその行動をやめてしまうからです。かさばって持ち運べないものはそのうち使わなくなってしまうのもそうです。教科書ですら「重いので学校に置いています」という人もいますよね。何か一つ動作が加わると、例えば「箱から取り出す」などの動作が加わると「面倒臭いなぁ」ってなりませんか。以前、「絶対にやらないといけないものは、すぐに取り掛かれるように、机に広げておくといいですよ」と言っている先生がいらっしゃいました。すぐに取り掛かれるようにするには、工夫が必要なんです。もうね、たどり着くまでに、どうでもいい些細な決断とか行動をしていくうちに、やる気を少しずつ消耗しているんですよ。

中学生からの意外なご意見

「自分は、電子辞書を使った方がいいと思う。でも、反対意見の中には、他人の電子辞書を故意にではなく、何かの拍子に落として壊した場合、誰が責任を負うのかが問題じゃないか」ということでした。落ちる場所に置いておく本人の責任だと私は思うのですが、みなさんはどのようなご意見でしょう。でも、ネット上で調べたところ、「過失による破損は、壊した側の責任」で、壊した側が弁償することになるようです。ただし、電子辞書はちょっと落としたくらいでは壊れないくらいタフなものが多いので、そこまで神経質になる必要があるのかどうかとも思うのですが。やはり、中高生にとっては高額の持ち物なので、壊したら大変だと思う人が多いのかもしれませんね。大人から見ればそんなことを気にしているのかって思ったりもするんですが、きっと「よく壊す人」も存在しているのでしょう。うっかりしている人、うっかりし過ぎている人、うっかりのレベルを超えている人、たまにいますもんね。でも、タブレットはよくて電子辞書はだめというのは理由がよくわからないんですけどもね。タブレットの方が壊れやすいのではないんでしょうかね。それに、高校生は電子辞書を学校指定で買わされているところもあるので、なぜ中学校はだめなのかも疑問です。高校は義務教育から外れているから「買うも壊すもすべて自己責任」なんでしょうか。しかし、学校がそこまで紙辞書の使用を推奨している理由は、メリットがあるからだと思うんです。

紙辞書のメリット

紙辞書の最大のメリットは、引くことでその周辺に収録された語も視界に入ってくることと、用例をたくさん見ることができることとよく言われています。また、紙の方が電子端末よりも記憶に残りやすいということなどは科学的にも証明されているようです。娯楽のための読書には電子端末でいいと思いますが、データを集めて論文を書いたりするときは紙の方が見やすいですし、頭に残りやすいです。そもそも紙を使わずに資料を揃えるのは、大変です。書き込んだり貼ったり剥がしたりが容易というのもメリットではありますが、電子端末の場合(特に小説など)ページをめくってもめくっても相変わらず同じページを開いているような感覚になりますね。

それでも電子辞書を使うべき理由

使うべきというと語弊はありますが、電子辞書を併用した方がいい理由は、何度もいうようですが、その手軽さにあります。辞書機能以外の便利すぎる機能がついていない硬派な辞書なら、タブレットやスマホのように、気が散って他のアプリを触ってしまうということもありません。時間を有効に使うなら、いつでもどこでも電子辞書を引き、家で学習する時は紙の辞書をじっくり引くというのがいいのではないかと思います。

今、とても学習しやすい、いい時代になったなぁと思います。オンラインの無料辞書のことなども、また別の機会に。

じゃ、またこのブログでお会いしましょう。

読解問題はどうやって学習する?

 読解問題を解いている時に、終盤で時間が足りなくなる人は多いのではないでしょうか。「文法なら単元別に学習できるけど、読解問題って、効果のある学習方法があるんでしょうか」と思われたかもしれません。一般的には、「音読」が効果が高いと言われています。では、まず確認です。今やっている読解問題は、どのような目的の問題集かはっきりしていますか?そして、ご自身の学習目的に合った問題集を選んでいますか?

例えば

英検読解リスニング対策」

市販読解問題集のシリーズ」

共通テスト型マーク問題

など。

目的別におすすめのテキストをあげておくと、

英検対策…「でる順パス単」「英文法テキスト」→「文単」「過去問

●市販の読解問題集…「普段使っている単語帳」「英文法テキスト」→「読解問題(CD付)」→「解く・答え合わせ」→「内容理解」→「音読」

●「共通テスト型マーク問題」…「普段使っている単語帳」「英文法テキスト」→河合、Z会、駿台、東進マーク問題を解く

というのがおすすめ。すべてに共通するのは、単語帳を先にある程度やっつけておくことです。単語をほとんど知らない状態で読解問題を解くと辞書なしでは読めないので非効率です。テキストのレベルを落としても、シリーズのレベルが上がると急に読めなくなってしまうので結局単語を覚えないと先には進めません。「1年の時からの単語の蓄積がまったくないので時間が足りる気がしない」という高3生は、共通テストマークの過去問を、一度解いてみてください。そして、大いに焦ってください。結局、その焦りがないから今があるのだと思います。まだ、間に合うから単語を覚えましょう。根性は不要。必要なのは覚える習慣です。そして量をこなすこと。単語だけでもある程度覚えられていたらそこそこ読めるようになります。しかし長い文章を正確に読むには英文法の知識が必要です。その前に、英語が苦手な人は単語を覚えていなくて、手も足もでないということが多いのです。では次に、具体的にどうするかを書いていきます。

まずは自分に合った単語帳を選ぶこと

単語は文中で覚えるという人は「文で覚える単熟語」「速読英単語」などがおすすめです。しかし、これはどちらかというと単語を覚えるのが得意な人向けです。蓄積が少なくて、単語帳なのにいきなり文を読んで覚えるのに抵抗がある人文法テキストと並行して「1語1義系単語帳」(『旺文社ターゲットシリーズ』『でる順パス単』など)を使うことを推奨します。1日100単語ずつ心ゆくまで回していただきましょう。1日で覚えられなくても翌日は次の100語に。そうしないと、最初の100語だけで高校生活が終わってしまうから。忘れたらまた戻って繰り返せばいいじゃないですか。一度に覚えられると思わなくてもいいんです。逆に一度に覚えようとするから3日と続けられないのかも。単語は長丁場です。覚え切ると決めた単語帳があれば、きっと覚えられますよ。

文で覚える系単語帳」(いわゆる英検向けの『文単』、受験単語帳『速単』)は、読解練習用に使うことをお勧めします。収録単語の総数がやや少ないので、効率的とは言えませんが、読解力とリスニング力アップには効果を発揮します。使い方は、英検の読解問題対策のやり方と同じです。では、本題。英検の読解問題対策から。

文単』『速単』を使ったリーディングの学習法

ここでは、読解問題が速く正確に読めるようになるための練習方法を書きますが、最短合格を考えているなら英検読解問題対策をメインに持ってこないこと英検ライティングから対策をします。8割~満点が目安です。英検リーディング語彙問題にウエイトが置かれているので、ライティング語彙問題対策をやった上で行います。『文単』は、左ページに英文、右ページに日本語訳の対訳になっていますので、左ページを読めるところまでそのまま読んでいきます。知らない単語や意味が取れない箇所は、和訳を見て隙間に書き込んでいきます。単語帳の文法は単語を覚えることを目的としているため、あまり複雑ではありません。返り読みせず頭から読んで意味が取れるようになるまで精読します。頭から読むためにスラッシュを入れて読んでいくと読みやすいです(あまり入れすぎない方が読みやすいです)。解釈が完璧になったら音声を聞いて、止めて、音声を真似します。そこで「カタカナ」になったり「セリフをカミカミ」にならないように音声に似せてください。その際、テキストは見ながらで構いません。一文が長い場合は区切って止めて練習します。よく聴けば読み手がどこで区切っているかがわかると思います。再生速度を落として、最終的に標準スピード以上で真似できるようになるまで頑張りましょう。

英検の読解は、基本的にそうやって『文単』でできるだけ学習して、過去問を解いて仕上げるのがよいかと思います。読解対策といっても、何度も聞いて繰り返すのでリスニング力がついてきます。リスニングは、準1級までなら過去問をたくさん聞くだけでも合格点が取れてしまうことが多いですが、この学習方法は、「リプロダクション」と言って、完コピをすることによって読む、聞く、話す、力がついてきますので、すべての人にお勧めしたい学習方法です。

市販の読解問題集の使い方

これも、後半にやるべきことは前述の「リプロダクション」ですが、普段使っている単語帳がある程度頭に入った状態で始めます。音声と文構造の解説付きのものを選んで、内容を理解した後、頭から読んでいきます。スラッシュごとに和訳があって後戻りしないで読めるものなど、学習しやすい教材がたくさんありますから、書店で実際に手に取ってみられるといいでしょう。音声がついているものであれば、学校教材でも模試の過去問でも構いません。みんなが言っていることだと思うけど、よく理解したものを音読することが大事です。みんなね、参考書を買いすぎ。そして最後まで行ってなさすぎ(笑)。

最後は、さらっと共通テスト対策問題集について

共通テスト型のマーク問題は、学校で渡される教材も含め、3、4冊やっておかれるといいのではないかな。ちゃんと読めるならそんなにやらなくてもいいんですけど。共通テストはセンターよりも読む量が増えています。純粋に英文読解力というより「情報処理能力」が問われる問題なので、グラフを見たり、パッセージをいったり来たりして解くのが苦手なら訓練が必要です。ほぼ共通テストのみで勝負する人は特に、これ以外は解けなくてもこの形式だけは解けるという状態にしておきましょう。「文法、単語暗記ができていないけど、共通テストでいい点をとりたい」という人は、まず全体を時間無制限でどの程度解けるか、試しに1回分解いてみてください。そしてショックを受けてください。「文法、単語暗記の後に…」と考えていると、たいてい「まだ時期じゃない」とか何とか言ってマーク型の問題演習がほとんどできない状態で試験に臨むことになるのではないかと私は思っています。マーク型の問題演習をするメリットは、読む量が多いこと。学習量がもともと少なかった人には、一冊で学習量が爆上がりする問題集です。一冊仕上げた頃には、単語や文法を勉強しないと太刀打ちできないと感じるかもしれませんし、すでに合格点がとれるようになった人は達成感が得られるのではないでしょうか。新しい版が出るのは6月下旬から7月上旬くらいなので、中古で今年度版を買われるのもよいかと思います。東進の緑色のテキストはリーディングに音声がついています。

まとめ

・「単語帳」「英文法テキスト」→文で覚える系単語帳→読解問題集

の順に学習しましょう。特に、文で覚える系単語帳はしっかりやりこむといいですよ

結局、どの教材を使おうと、毎日継続できることが大事。はじめは「少ないかな」というルーティーンを組むくらいがちょうどいいです。大抵の場合「今日は試験が終わったから、頑張って徹夜で勉強したから、ルーティーンはお休みしよう」と、理由をつけて休んでそこからルーティーンが崩れていきます。徹夜明けでも毎日やるのがルーティーンです。徹夜明けでも風呂には入るし歯磨きもするでしょう。歯磨き、飯、風呂、英単語。

じゃ、またね。

リスニングってどうやって学習するの?という疑問に答えていくよ

また前回の投稿からかなり時間が経ってしまいました。今回は、リスニングについて書いていきたいと思います。「リスニングって、繰り返し聴いていれば聴けるようになるのかな?」「繰り返し聴いているのに、点数が伸びない」とか、いろんな疑問があると思います。でも、あまり学校で「リスニングはこうしてください」と指導されることなく、ただ教材を何となく渡されていたりしませんか?ここでは、どうやって学習していくかを考えていきます。

2回聴けば内容がわかる場合

英検2級レベルくらいまでは、リスニングが得意な人が多いのではないかと思いますが、英検準1級になると、リスニングが難しくなってきますよね。でも、2回繰り返せば大抵正解できるという場合は、聞き慣れるだけで解けるようになってくるので、一定期間集中して試験に応じたリスニング教材(過去問)を学習するといいと思います。

何回聴いても内容が入ってこない人は…..

そうは言っても「自分は何回聴いてもまったくわからんのです」という人もいらっしゃると思うのです(そういう状況だから、このサイトに辿り着いたのかもしれません。違うかな)。そういう場合は、一度スクリプトを確認してみてください。「スクリプトを見たらすべて内容が頭に入ってくる」しかも、「かなり早いスピードで読める」というのであれば、音がくっついたり、発音されなかったりする「音の変化」が理解できていないのかもしれません。音が原因なら、ディクテーションをやってみるのがおすすめです。

「スクリプトを見てもわからなかった人」は?

スクリプトを見てわからないということは、つまり、「読めていない」ということですから、読解の訓練が必要になってくるわけです。「読む」行為は、目を使って内容を理解しますが、「聴く」行為は、耳を使って内容を理解することなので、最終的にやっていく訓練方法というのは一緒なのです。「繰り返し聞いていればいつか聞こえてくるようになる」と信じて流しっぱなしで英語を聴いているだけでは、残念だけど聞き取れるようにはなりません。じゃ、どうする?

結論:読解の訓練をしてみましょう

まずは、今解いている読解問題やスクリプトに出てくる単語やイディオムなどが覚えられているかどうかをチェックしてみてください。もし、1文を読んで毎回知らない単語があるなら、きっと読むのに苦戦するはずです。いずれ覚えないといけないので、後回しにせず、今から覚えていかれるといいですよ。単語は、1語1義でひとまず覚えることをおすすめします。これを読んでいる人がどのレベルにあるかによると思いますが、中学単語までは綴りを覚えないといけません。「書いてください!」。時代に逆行してる?とりあえず、中学単語までです。どうしても覚えられない人こそ書いて覚えた方がいいですよ。1回に覚える量は、100語くくりです。「でも、どうやって?」という人には、「単語の覚え方」を近日中にアップする予定ですので、そちらを参考にしてみてください。100語1語1義で覚えながら、文で確認して覚えていきます。英検でいうと、「パス単」を短期間で覚えて(とりあえず見たことがない状態から脱するためです)「文単」で使い方を確認しながら聞いて音読して覚えるという感じですね。「単語が並んでいるだけの単語帳で覚えない方がいい」とか「文で覚えた方がいい」という人もいます。そっちが向いている人もいますが、その人たちは「潜在的に能力が高い人」であったり「英語を長時間学習してもつらくない人」であったりします。大抵、単語レベルでつらい思いをする人が単語を文中で覚えるのは、挫折の元になりかねないので、あまりおすすめできません。

単語の覚え方や読解問題学習についてはまた別の記事に書いていきます。

まとめ

・2回聴けばわかるレベルの人は、試験の過去問などを聞いてから試験にのぞむ

・何回聴いても聞き取れない人は、まず音が聞き取れるようにディクテーションをしてみる

・スクリプトを見てもそもそも理解できない人は、読解訓練をする(→読解訓練の方法は、また後日!)

今日は、そんな感じ。じゃあね、さいなら。