英語は簡単じゃない

 速いから聞き取れないのか

「英語は速すぎてまったく聞き取れない」と、これは誰もが感じることだと思います。しかし、驚くなかれ日本語は世界で最も速い言語の一つであると言われています(この表現、英語っぽいですよね。私は、one of the most ~という表現が出てくると、最も速いのが複数あったらもはや最もではないではないかと思ってしまいますが)。それはさておき、最も速い言語は「日本語」と「スペイン語」と言われています。しかし、これは1秒あたりの音節数ですね。それはそうでしょう。スペイン語も日本語も、子音の後に母音が来ることが多い言語ですから。そこまでは、意外と知られていることなんですけど、この話には続きがあって、音節あたりの情報量を考えると伝える量はほぼ一緒という結果なんだそうです。

英語は、やはり聞き取りづらい

 これは、子音が多いからだと思います。聞きなれないからとか、リズムが抑揚がアクセントが脱落がリエゾンが…と、いろいろ言われますが、やはり母音を挟まないと聞き取りづらいです。韓国人が言っていましたけど、新しい言葉で、英語と日本語の両方が入ってきたら、日本語の方が聞き取りやすく発音しやすいから日本語の方を使ってしまうことが多いとのこと。それから、英語のネイティヴ同士でさえ、よく「sorry?」と言って聞き返しているのを目撃しました。さらに、ネイティヴの子どもたちというのは、聞き取ったまま発音してこれまた適当。自由過ぎて何をいっているのかわからない。終いには、おばあちゃんが通訳してくれてちっちゃい子が何を言っているのか説明してくれるという始末。でも、子どもが意味不明のことを言って、身内のごく限られた人だけが理解するっていうのは、万国共通ではあります。しかし、なんだかんだ言って英語は、もともと聞き取りづらいんですよ。そう思いません?

英語は、簡単だから普及したのではない

 意外に誤解されているんですけど、英語は簡単だから普及したわけではなく、言語学的には政治力のある国の言語が普及すると言われています。騙されちゃあいかんよ。難しいよ。ヨーロッパ人なんて、外見が似てるからといってみんな英語が話せると思ったら大間違いです。そんなに流暢に話せるわけではないんですよ。ドイツ語圏の人などは、かなり上手に話せますけどね。

 実際、イギリスは産業革命まで二等国だったので、英語自体そんなに重要な言語ではなかったのです。では、産業革命の前ごろは、どこの言語がヨーロッパで強かったかというとフランス語です。みんなその当時のヨーロッパ人のインテリ層はこぞってフランス語を勉強していたのですよ。

 では、これから中国が伸びていったら中国語が主流になるかどうかというと、その可能性はあります。実際、英語が国際的に共通語でありつづけられるのかというトピックをBBCのサイトで扱っていました。

では、発音しやすければ学びやすいのか

 実際、イタリア語を学んでみて「すぐ読める言語だ」と思いました。基本ローマ字読みですし、例外はあるものの、規則を覚えれば読むだけならすぐに読めるようになります。しかし、いわゆる男性名詞女性名詞といった文法性があって、単数複数などもいちいち面倒臭い。日本語は、敬語が難しいといいますが、よく考えるとそれ以上に漢字を覚えるのが大変。しかし、日本語の文法は意外とシンプルだなぁと思うのです。まあ、私がネイティヴだからそう感じるだけだとは思いますが。

まとめ

 英語は簡単じゃないよね。

 

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