高校に入って英語が解らなくなる原因を考えてみました

 中3まで英語が得意だった人でも高校英語が苦手という人は案外多いのです。私もそうでした。それでも、中学の時から英語が好きで単語を覚えるのもそんなに苦痛ではなかったので、不安定ながらも英語がそんなに『苦手』というわけでもありませんでした。今日は、なぜ中学の時に得意な英語が高校に入って“まったく”“さっぱり”わからなくなるのかを考えてみたいと思います。

原因は、大きく分けて5つぐらいあるのではないでしょうか。

原因その① そもそも中学英語があやしかった。

原因その② 高1の最初で出遅れた

原因その③ 覚える量が多い

原因その④ 遅い

原因その⑤ 国語力がない

などです。では、ひとつずつ見ていきましょう。

その①:中学英語がきちんと理解できていない

 入試の対策はできていたけれど、中学で学ぶべき文法がどれも中途半端だったのかも知れません。これは、少し戻って文法のあやふやなところを学び直すと驚くほど伸びると思います。だいたい、中学文法があやしくなるポイントは決まっています。特に中学までは得意だった人でつまずくポイントは、中3の現在完了あたりからです。ここがクリアできている人は、関係代名詞、分詞辺りです。この辺になると、「あれ、英語嫌いかも」と思い始める人がチラホラ出てきます。でも、わからないところが明確であれば、そこに戻って学習すればとても解るようになります。面倒だけど、戻って学習しましょう。

その②:油断した、出遅れた

 油断してしまいましたか。迂闊でした。意外に、高校受験が終わってホッと一息ついている間に、じつは英語の重要な文法をさらっと流してしまうのです。文型も大事ですし、文の成り立ちも重要です。文の成り立ちというのは、品詞とその働きですね。文章中の語を個々に見て品詞を識別することはできても、「その品詞がどのような振る舞いをするのかはよくわからん」ということなら、それは高1の一番最初に戻るとすごくスッキリします。そこをきちんと復習した上で5文型をおさらいしてみてください。

その③:覚える量が多い

 量は減らせないです。だから、なるべく早めにスタートした方がいいと思います(今さら感)。少なくとも、暗記が苦手で特に漢字を覚えるのも億劫だという人は単語の暗記で苦戦する可能性があります。頭の回転の速い人にありがちな「自分は賢いので、そんなにコツコツやらなくてもすぐに追いつける」と思っているうちに、追いつくのが困難なほど周囲に引き離されてしまったという人もいると思います。でも、コツをつかめば覚えられますし、覚えていくうちに関連する知識も増えますから、覚えやすくなっていきます。こればっかりは、地道にやっていったほうがいいです。

その④:遅い

 ありがちです。とにかく、読むのが遅い。解くのが遅い。このお悩みはかなり多いです。よく「速読をやった方がいい」という人がいますが、その前に精読が正確にできることが重要です。中学の時に文法問題はゆっくり考えると解けたけど、反射的にアウトプットする訓練をしていないからすぐに文章が組み立てられなかった人がわりといらっしゃるのではないでしょうか。中学文法はマスターしたんだけど、遅いという人は短い文章をできるだけ速く読んだり書いたりできるように訓練をするといいと思います。短い文章はそれでもあまり問題ないんだけど、長文を読むのが遅いというのであれば、とりあえず、スピード以外の別の要因を探してみましょう。たとえば、国語力とか。

その⑤:国語力がない

 国語力をアップさせましょう。国語は「伝達」の言語であり、我々母語話者にとって「思考」の言語でもあります。国語力を鍛えることも重要ですが、パラグラフリーディングを学ぶことで、ある程度展開が予測できる場合もあります。文法の基礎がある程度理解できたら長文読解問題やパラグラフリーディングのテキストを使って構成を学びながら学習していくといいですよ。

まとめ

 あんなに楽しかった英語が、今では一番嫌いな教科に…なんて思っている人もいるかも知れませんが、やればやるほど伸びる教科でもあります。あんまり欲張りすぎないように、100語ずつ暗記だとか、1単元すつ、1長文ずつ、やっていけばいいと思いますよ。

 

 

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